ドイツの鉄道会社と姉妹協定を結んだ湘南モノレールの小さな旅
風情や歴史を感じさせる列車旅
■いざ乗車、そして出発
ともあれ、やってきた車両に乗りこんで出発。路線バスが行きかう道路の上を左右に曲がりながら意外に速いスピードで進んでいく。車体の下が固定されていないので、左右に揺れるのが不思議な感覚である。慣れないと不安な感じがしないでもないけれど、乗っているとすぐに慣れて病みつきになりそうな乗り心地だ。
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車内はクロスシート
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大船駅を発車したモノレール
JR横須賀線や使われていない工場への線路を高いところから眺めていると最初の停車駅である富士見町に到着。そういえば湘南モノレールは単線で、ここで早くも最初の列車交換駅(行き違いのできる駅)となる。全部で4つの交換駅があるので、単線にもかかわらず列車本数は多い。昼間でも7分半毎に列車が走っているのは便利だ。付近を走る横須賀線や江ノ電よりも使い勝手がよい。
三菱電機前と駅名の脇に補足されている湘南町屋駅を出ると、モノレールはぐんぐん高度を上げ、一転して急降下。まるでジェットコースターのようだ。次の湘南深沢駅は無人駅で、SuicaなどのICカードを利用した場合は、専用の機器にタッチして階段を降りていけばよいが、きっぷの場合は自動改札機がないので、ホームに降りた車掌が回収していた。都市近郊路線としては、ちょっとレトロな光景である。ホームの右側は広大な草茫々の空き地となっている。国鉄大船工場の跡地だが、いまだ再開発がすすんでいないようだ。
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湘南町屋付近を走るモノレール